21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考 ユヴァル・ノア・ハラリ (著), 柴田裕之 (翻訳)
アルファゼロが一からチェスを学んで、ストックフィッシュとの対戦に備え、天才的な勝負勘を発達させるのに、どれだけ時間がかかったか、想像がつくだろうか?答えは、4時間だ
不正行為を見破るためには、プレイヤーが発揮する独創性のレベルを監視するという手がある。プレイヤーが飛び抜けて独創的な手を指したら、審判は、それは人間の考えた手であるはずがない、コンピューターの手に違いないと思うことが多い。
そのようなグローバリズムと愛国心の間には、何の矛盾もない。なぜなら愛国心とは、外国人を憎むことではないからだ。愛国心は同国人の面倒を見ることを意味する。そして21世紀には、同国人の安全と繁栄を守るためには、外国人と協力しなければならない。だから、良きナショナリストは今や、グローバリストであるべきなのだ。
民主主義のメカニズムがどのような結論に至ろうと、心に留めておくべき大切な点が二つある。第一に、地元の人々が不賛成なら、どんな政府も大規模な移民の受け容れを強制するのは間違いになる。移民を受け容れるのは、長期に及ぶ困難な過程であり、移民を首尾よく結合するためには、地元の人々の支援と協力が欠かせない。ただし、この原則には一つだけ例外がある。どの国も、死を免れるために隣国から逃げてくる難民には国境を開く義務がある。たとえ地元の人々がそれを望んでいなくても。
第二に、国民は移民に反対する権利を持っているとはいえ、外国人に対する義務も依然として負っていることに気づくべきだ。私たちはグローバルな世界に生きており、好むと好まざるとに関わらず、私たちの生活は地球の裏側の人々の生活と分かち難く結びついている。彼らは私たちのために食料を生産し、衣服を製造し、私たちの石油価格のために行われる戦争で命を落とすかもしれないし、私たちの手ぬるい環境法の犠牲になっているかもしれない。私たちは、彼らがはるか彼方に暮らしているというだけで、彼らに対する倫理的責任を無視するべきではない。
人間が世界を支配しているのは、他のどんな動物よりもうまく協力できるからであり、人間がこれほどうまく協力できるのは、虚構を信じているからだ
心が石のナイフを思い浮かべ、手がナイフを作り、人間がマンモスを殺す
特に読まなくてもよかったなという感じ